目の疲れと姿勢の悪さが引き起こす頭痛とは?

長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用で、同じ姿勢が続くと首の後ろの深い部分にある「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」という小さな筋肉が緊張します。

 

この後頭下筋群は頭のつけ根にあり、頭蓋骨と第一、第二頚椎をつないでいる小さな筋肉群で主な役割は、

・頭を支える、安定させる

・細かく動かす(少し上を向く、首をひねるなど)

・眼球運動と連動して頭部を固定し、ピント調節やスムーズな視界確保(手振れ補正機能のような働き)を助ける

といったとても繊細な役割をしています。

 

しかし、姿勢が悪く頭が前に出ていると(猫背、ストレートネックの方など)、この筋肉は常に引っ張られ、力を入れ続ける状態になります。

さらに、目を酷使す「ピントを合わせるための反射」でこの筋肉も緊張しやすくなることが分かっています。

 

なぜ頭痛や首の痛みが起こるのか?

後頭下筋群が固くなると

・首や後頭部の血流が悪くなる

・近くを通る神経(大後頭神経など)が圧迫や刺激を受ける

・首や肩のこりが強くなる

 

これらが重なることで以下のような症状を引き起こす可能性があります。

・後頭部からコメカミ、目の奥にかけてズキズキ・ジワジワと痛む頭痛

・首、肩の痛み

・めまいやふらつき

・眼精疲労

・自律神経の乱れ など

 

また、後頭下筋群の一部は、脳や脊髄を包む「硬膜」という膜とつながっています。

後頭下筋群の過緊張が、この膜を引っ張ってしまい、痛みが起こることがあると報告されています。

その結果、「頭全体が締め付けられるように痛い…」という緊張型頭痛(締め付け頭痛)の原因の一つになると考えられています。